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一般社団法人 大津市歯科医師会

歯の知識

子供の仕上げ磨きについて

2016年1月28日

毎年春になると学校検診が始まります。検診時に感じることの一つに、幼児期ではおおむねきれいに磨けていた子どもが多いのに対して、学童期になると清掃状態が悪くなり、虫歯や歯肉炎になる子どもの割合増えてくることがあります。虫歯や歯肉炎の進んだ子どもの親のほとんどは、小学校にあがってしばらくすると、もう子どもが自分で磨けるようになっているだろうと思い、子どもの口に対する関心度が薄らいできているのです。

低学年ごろまでの子どもの書く字や絵の線がガタついていたり、形がいびつだったりするのは、まだ、手先の運動神経が大人ほど発達していないからです。大人の器用さをもってしても虫歯や歯周疾患になる人が多い中、子どもの未熟な能力では完全に磨くことは非常に困難です。子どもがうまく磨けないうちはしっかり磨くようにというのではなく、親が出助けして磨き残しを取り除くことが大切です。また、子どもは親や周りの大人たちの行動もよく見ているものです。指導的な立場にある親や学校の先生が、食後に歯を磨いていないと何の説得力もありません。家族みんなで食後に歯を磨く習慣をつけましょう。

歯磨きをしていなくても虫歯ならない子どももまれにいます。しかし、歯質の弱い人、長時間甘い飲み物や食べ物を口にしている人は虫歯になりやすく、一生懸命磨いているつもりでも虫歯や歯周疾患になることがあります。定期的に歯科医院に受診し、虫歯や歯周疾患のチェックを行い、染め出しやブラッシング指導でその人にあった磨き方を身につけ、口の健康を保ちましょう。

平成15年5月