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一般社団法人 大津市歯科医師会

歯の知識

お子さんの口の中に見える日々の生活 (3歳6ヶ月健診、乳歯の歯並び、指しゃぶり)

2016年1月28日

総合保健センターで3歳6ヶ月児健診を担当して1年。この健診で感じたことについて書いてみたいと思います。

この時期のむし歯の状況から、今後の口の中の状況が予測できます。というのは、口の中は、生活習慣が表れやすいからです。今後のために、おやつや飲み物の選び方と与え方、歯のみがき方、食事のとり方、正しい生活習慣、親と子の関わり方、家庭内の協力などについて振り返ってみるいい機会だと思います。

次に健診で特に質問の多い「歯並び」についてお話します。このころまでには、20本の乳歯が生えそろい、上下のかみ合わせも出来上がります。乳歯の歯並びの隙間があっても異常ではありません。 より大きい永久歯の生えるためのスペースが準備されているのです。上下の前歯が歯の先端どうしでかみ合っていても、乳歯の歯並びでは正常な範囲です。上下の前歯がかみ合わない、上の前歯が前方に出ている場合は、生まれつきの顔の形が原因のこともありますが、指しゃぶりなどの癖や口呼吸が関連していることもあります。 この年齢までの指しゃぶりは問題がなくても、これから先は口の中の発育や機能に悪い影響を与えることにもなります。そろそろやめさせた方がいいと思います。

この時期は、口の中の健康を、保持・増進するための生活習慣を作る上で重要です。今一度、育児を見直してはいかがでしょう。

(平成10年7月)