歯の知識
学校での歯・口腔の健康づくりをめざして
2016年3月1日
平成7年、学校での健康診断の診査項目が改正され、歯・口腔の健康診断は、あごから口腔の順に行われるようになりました。
まず、あごの関節、歯並び、かみ合わせ、次に歯の汚れ、歯肉の腫れなど見ていきます。いずれもその検査は、1が良好、2が定期的な観察が必要、3が医療機関などで診断と処置が必要となっています。
さらに、▽「C」=治療の必要のあるむし歯 ▽「GO」=歯肉に軽度の腫れなどがあり、ブラッシングなどで改善が期待できる状態 ▽「CO」=初期のむし歯の疑いがあり、経過観察が必要な歯となります。むし歯は、小学校低学年では第一大臼歯、中・高校にかけては第二大臼歯に発生します。12歳児の永久歯のむし歯は平均3.3本で、WHOの21世紀への歯科保健目標の一つである12歳児のむし歯3本に近い数字となってきました。
最近、食べ物をかまない、かめない子供がよく見られます。また、小学校高学年からの歯肉の炎症と、中・高校からの顎関節の異常が増えてきたのが気になります。
いずれにしても、8020運動(80歳で自分の歯を20本残すこと)を達成するためには、学齢期の歯科保健は大切です。家庭では、歯・口腔の健康づくりのための基本的な生活習慣、例えば歯・口の清掃や望ましい間食の取り方、ゆったりとした食事の時間の確保などを心掛けて下さい。